木育とは【今日から意識してみよう】

木育とは木育

ここでは、最近よく耳にするようになった木育(もくいく)についての基本的な定義や、その目的についてご紹介します。

木育って、なんとなく意味が想像できるけど、ハッキリとは分かりにくいなぁ。
どうして木育が注目されているの?

実は、日本の山が危機的な状況にあることから始まったのが木育。

日本の山を守るために私たちにもできることがあるんですよ~。

もこ
もこ

日々の暮らしの中で個人が、学校が、企業が、出来ることは何かあるのかな?

具体的な事例をみながら考えていきましょう~!

木育とは【目的、始まった背景について知ろう】

木育とは

木育の定義について言い回しはそれぞれですが、

木育とは・・・木とふれあい、木にまなび、木と生きる取り組みのこと

もこ
もこ

言い換えれば、「木や森との未来を考えて行動できる人づくり」を目指す活動を木育、といいます。

木育は、木と共に生きる未来のかたちを目指しているんですね。

木育のはじまり

木育

日本に昔からある「木の文化」がなくなってしまうことに危機感をもって生まれたのが、「木育」という言葉なんです。

その理由を、簡単に説明していきますね!

もこ
もこ

日本は、世界でも有数の森林大国であることを、知っていましたか?国土の約3分の2が森林でおおわれているんですよ~。

日本の暮らしの文化は、木とともに創り上げられてきました。

種類ごとにも違う、木のもつ性質をよく理解していたのです。

木造建築といった大きなものから、箸や、まげわっぱなど、こまごまとした生活用品にいたるまで、あらゆるものが木でつくられていますよね。


しかし、少しずつ私たちの暮らしから木が姿を消していきました。

なぜ木の文化がなくなりそうなのか?

それは工業技術の進歩と、私たちの生活スタイルが変わってきたからです。

何十年もかけて大きく育つことで得られる木材に取って代わって、安価な材料をつかって大量生産・大量消費にむかいます。

このまま日本の木材が使われないようでは、豊かな森が荒れて元気をなくしてしまう・・・

もこ
もこ

そこで、「今こそ、木の素晴らしさを見直そう」と、北海道を先頭に全国各地で木育の取組みが広がっています。


木育は、日本の森林保全や林業の活性化につながる大切な取り組みなのです 。

全国に広がる木育の取り組み事例

具体的には、どんな木育の取り組みがあるのでしょうか?

その土地の木と向き合いながら、独自の取り組み事例がぞくぞくと生まれているようですよ!

木育ってなんだか楽しそう、いいなあ、と思ったアイデアがあれば真似したり、さらにオリジナリティを加えて自分の地域でも取り組んでみたくなりますね。

山林をアトラクション・パークに~木望(きぼう)のまちプロジェクト~

Tree Picnic Adventure Ikedaホームページより

福井県池田町では、町の約92%が森林。

これを活用しない手はない!と大きく3つの拠点をかまえて森林を観光地化しています。

池田町の木育観光拠点
  • Tree Picnic Adventure Ikeda(アドベンチャー・パーク)
  • おもちゃハウスこどもと木(子どものための木育あそび施設)
  • Wood Labo IKEDA(木工アクティビティ)

山の尾根間に張られたワイヤーケーブルで森の上空をすべるアクティビティは、一番の目玉になっています。

ミニラフティングにBBQ、近くには温泉宿や、地元の有機野菜たっぷりの里山ごはんが堪能できるレストランも。


さらには、樹間に浮かぶデッキの上でテント泊ができ、ここでしか出来ない体験が盛りだくさん。思い切り家族で楽しみながら、木の心地よさが体感できますね。

詳しくはこちら>>Tree Picnic Adventure IKEDA

校舎の内装をはりかえよう!長野県山之内町

長野県では、地元の大工さん指導の下で児童が自分たちの小学校の廊下や窓下の壁面の張替えを行いました。

つかうのは、地域のスギ材。

みんなで取り組む作業は、きっと楽しいし、思い出に残るでしょうね。

児童は、あわせて森林について授業で学び、自分たちの暮らしと木の関わりを体験を通して学ぶことができています。

「里山の暮らし」がテーマの認定こども園がオープン

山形県金山町にある認定こども園「めごたま」では、新園舎に金山スギを使います。


薪ボイラーを導入したり、木のうつわを取り入れたり、地元の材料を利用した木工品づくりを行う
など、「地域内循環」を意識した取り組みがされているそうです。

めばえの森プレーパーク(学童保育)や、セラピーファームめごたま(発達支援)の運営もされており、自然の中での実体験に基づく育ちを目指されています。

木質空間化された園舎で過ごせる子どもたちは、のびのびと育ちそうですね。

学校教育にも木育を~熊本県~

小学5年生は社会科で、中学1年生では技術家庭科でそれぞれの教科内容に合わせた木に関する副読本を県が独自に作成、配布しています。

授業実施案やワークシートなど指導者用ガイドブックも各学校に配られ、県をあげて木育を学校教育の中に組み込んでいます。


授業の一環として木育が取り上げられることで、より理解力が高まるのが期待できますね。

棺(ひつぎ)を地域材で

長野県伊那市では、地域材を活用した木製棺(ひつぎ)の製作研究が始まっています。

 「故人と、同じ時間、同じ空間を生きた地域材と旅立ち」をテーマに、カラマツ製、ヒノキ製の2樹種で製品化し販売するそうですよ。


ウッドスタートならぬ、ウッドエンドの取り組みですね。

今日から始められる親子で木育

自治体や民間団体、企業がすすんで開催するプログラムやイベント、学校教育での木育など、ひとくちに「木育」といっても様々です。

まずは毎日の暮らしの中で、もっと木と仲良くなるための親子木育について、小さなアイデアをご紹介します。

日々の暮らしにある木育

【家の中でやってみよう】 
  • お気に入りの木の食器をつかう
  • 板張りの床に寝転がる
  • 家の中の木製品をみつける
  • 木製品のにおいをかぐ
  • 木目を比べてみる
  • 柱に身長を刻む
  • 森や木の絵本をよむ
  • 木のおもちゃで遊ぶ
 【公園に行ってみよう】
  • 木の枝で地面におえかきする
  • 木のにおいをかぐ
  • 大きな木に抱きつく
  • 木の枝を並べてかたち遊びをする
  • むしめがねで木や葉っぱを観察する
  • 大きな落ち葉で目の部分をくりぬいてお面をつくる
  • 木をスケッチする
【森を歩いてみよう】
  • 森の空気をゆっくり吸う
  • 耳をすまして森の音をきく
  • 森の虫や動物の足跡を探す
  • 木に腰かける
  • 森や川でキャンプする

気軽に楽しく、子どもと始められる木育として、「国産の木のおもちゃ」で遊んでみませんか?

親子でコミュニケーションをとりながら、森に想いをはせながら、楽しい遊びの時間になりますよ。

我が家でも遊んでみて、心地よく感じた「国産の木のおもちゃ」をご紹介した記事はこちらです。

木育をもっと知りたい、学びたいと思う方へ

子どもと公園で遊んだり、山登りしたり、キャンプをしたり・・・木を身近に感じることは、たくさんできます。

この心地よさを・日本の山を次の世代につなぐことの必要性を、もっと多くの人に伝えたいですね。

「木のおもちゃ」を取り入れた木育について気軽に学べる講座もありますよ。こちらの記事を参考にしてくださいね。

木育を知って、具体的な行動をしてみよう

木育とは 今日から

木育は、ひとりひとりが日々の暮らしの中に木を意識することから始まります。

家で、公園で、たまには森で、木を感じてみましょう。

これまで気にしていなかった木との関わりが発見できるはず。

とりわけ、地域の木材をつかって、地域の木工職人さんが手掛ける木のおもちゃは、全国的に注目され始めています。

おもちゃコンサルタントの私がおすすめする国産「木のおもちゃ」については、こちらの記事を参考にしてくださいね。

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